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ー玄関アプローチの段差をスロープに変えるメリットとデメリットー

2024年2月16日

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多くの住宅では、玄関アプローチに段差が設けられており、これが歩行時の足腰への負荷となる場合があります。生活環境の変化に柔軟に対応するため、段差を事前にスロープに変えておくことを検討されている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、外構工事によって段差をスロープに変える際のメリットと潜在的なデメリットについて解説します。

 

玄関の段差が存在する理由

日本では、住宅の外構に段差が設けられるのはよくあることですが、玄関部分の段差は比較的目立つものです。玄関やアプローチ、門周りなどにみられる段差は、地形の特性に加えて、日本特有の気候条件が影響している場合もあります。日本は湿度が高い気候であるため、住宅は空気の流れを良くする高床式構造を取り入れている場合が多いです。

木造住宅の場合、床下の湿気によって木材が腐りやすくなるリスクがあるため、床下の湿気を防ぐ目的で、建築基準法では床の高さを最低45cm以上と定めています。しかし、適切な防湿措置を行えば、床の高さを低く設定することも認められています。

デザインの観点からみる場合には、床が高すぎると、建物が不自然に長くみえる可能性もあるでしょう。そのため、防湿シートの使用と50mm程度のコンクリート打設による防湿対策を行うという、床の高さを抑える工法が普及しています。

現代の建築技術によって、玄関の段差は以前よりも少なくなっていますが、日本の高温多湿な気候への対応として外構に段差が設けられる理由は変わっていません。

 

玄関スロープ導入による段差克服のメリット

外構にスロープを設置して段差を解消することには、多くのメリットがあります。

 

車椅子とベビーカーのアクセス向上

外構の段差をスロープに改善することで得られる最大のメリットは、バリアフリー化の実現です。これにより、車椅子ユーザーが自力で玄関にアクセスできるようになり、介助者の労力も大幅に軽減されます。車椅子利用者だけでなく、介助する人の負担も少なくなるのが、とくに魅力的なポイントです。

スロープによって、玄関でのベビーカーの使用もより行いやすくなります。階段があると、ベビーカーを持ち上げる必要が生じ、これが大きな負担となります。

とくに買い物からの帰宅時には荷物が多くなりがちで、ベビーカーの扱いが一層困難になるでしょう。一人でベビーカーを使っての買い物では、子どもを乗せたままでの持ち上げや、子どもを降ろしてからベビーカーを室内に入れる必要があり、荷物とベビーカーを安全に家に運び入れるためには複数回の往復が必要となります。

スロープが設置されていれば、ベビーカーを押しながら直接玄関へ進め、出入りの手間を大幅に軽減可能です。

 

未来の生活様式に対応するためのバリアフリー改修

将来の生活スタイルの変化に備えて自宅の改修を考えている方は、多いのではいないでしょうか。

この考え方は外構の改修にもあてはまり、将来的に玄関やアプローチの段差が原因でのつまずきや転倒を避け、足腰の負担を減らす、または車椅子の利用を見越してスロープの設置を検討する方が増えています。

バリアフリーへの改修を事前に行うことで、人生のさまざまな段階へと柔軟に対応し、安全で快適な生活を維持することが可能となります。

 

上質な外観の演出

 

スロープを設置する際の外構工事で、タイルやレンガを用いると、洗練された高級感を持つ外観が実現します。

スロープの勾配をゆるやかに設計することにより、より広がりを感じさせる空間が生まれ、洗練されたエクステリアデザインを創出できます。

 

玄関スロープ導入のデメリット

施工費用が高額になる

スロープを設置するための外構改修は、従来の階段設置と比べて高い費用が見込まれます。

階段をスロープへと変更する場合のリフォーム作業では、既存の階段やアプローチを撤去し地面を平らにするなどの追加工事が必要となり、これらの工事費が総費用に加算されます。

また、スロープの表面材料によっても最終的な費用は変動するため、特定の仕上げ材料を選ぶ場合、費用がさらに高くなることもしっかり覚えておくことが大切です。

 

スロープ設置にはより多くのスペースが必要

スロープ設置には、階段に比べてより広いエリアが必要です。階段の高さ10cmを補うためには、スロープでは約120cmの長さが求められます。

高低差を持つ外構部分では、必要とされるスペースの確保が重要となるでしょう。

 

外構工事プロセスとは

外構工事をはじめて行うときには、工事進行についての不明点が不安要素となる場合があります。以下では、外構工事がどのように進められるのかの基本的な流れを説明します。

 

問い合わせ

はじめに、選定した外構工事業者へメールや電話で連絡を取ります。

具体的には、興味のある外構工事業者3社ほどに、希望する工事の内容や現場調査を行う日程について問い合わせ行ってみましょう。

 

現場調査と見積もり提出

自分の要望と予算を明確にしたうえで、業者に現場の状況を確認してもらいます。

たとえば玄関の段差をなくす工事であれば、車椅子でのスロープの利用方法など、具体的な使用計画を共有しておくことが大切です。

そのあと、業者から外構工事の提案と見積もりを受け取り、自分の希望に沿っているかを検証します。提案されたプランを複数の業者で比較し、吟味することが重要です。

 

契約締結と詳細な打ち合わせ

提供された外構工事の計画と見積もりを入念に比較したあとは、最終的に一つの業者を選び契約を結びます。

契約前には、打ち合わせの内容に疑問点がないか、また保証内容についても詳しく確認することが大切です。

契約成立後は、具体的な工事スケジュールや使用する材料の選択など、さらに詳細な打ち合わせが行われます。

 

工事の実施

計画されたスケジュールに基づき、外構工事が開始されます。

工事途中で生じる疑問や懸念事項は、随時業者に問い合わせることで解消できますよ。

 

完成と引渡し

工事がすべて終了すると、顧客同席のもとで現場の最終確認を行います。

最終的な仕上がりに不備がない場合、外構工事は正式に完了し、引渡しが行われます。

 

段差解消を検討中なら、まずは外構専門業者へ相談を

外構部分の段差をスロープに変更する際の、メリットとデメリットをご紹介しました。

もし外構の段差を取り除くリフォームを考えているのであれば、最初の一歩として外構専門の工事業者に相談することをおすすめします。

プロに相談することで、工事の一連の流れや予算の概算を把握できるほか、業者が手掛けた外構デザインの見学や施工例の写真をみる機会も得られ、スロープデザインの具体的なイメージが湧きやすくなります。

まだ具体的に依頼するか決めていない段階でも、業者への問い合わせは疑問解消や適切な業者選定に役立つので、気軽に連絡を取ってみることがおすすめです。

茨城県神栖市を中心とした外構工事は東ヶ﨑工業へお任せください。

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